Arca-SwissとKIRKクランプがコラボレーション。Arca-Swiss製ギア雲台C1キューブにKIRK製新型クイックリリースクランプをセットした当店限定販売モデルです。(商品画像は旧型クランプ仕様となります)

世界最高峰のギアヘッドC1キューブは、雲台部は素晴らしいのですがやはりクランプ部に弱点があります。2段式のフリップロッククランプはプレート着脱の際に内側の溝に引っかかってしまうことがあり、KIRK製プレートに装着されているセーフティースクリューも機能しません。

雲台トップ部分に装備されているパノラミックプレートにKIRK製クランプSQRC-Arcaをそのまま装着するとクランプ開閉ノブとパノラマロックノブが干渉してしまい360度の回転ができなかったのですが、スタジオJinではパノラマ用アダプターをオリジナル部品として製作し問題を解決しました。

<雲台部>

ベースとなるモデルはArca-Swiss ギアヘッドC1キューブ。特許となっている独自の設計は上下左右のティルトをギアで精密に駆動できる唯一無二の存在ともいえる雲台です。もちろん他社のギアヘッドは知っての上ですが作りは全く別物といえます。雲台の2つのアックス部分(斧状部分)が交差するように配置され、カメラはその弧の内部で角度を変えるだけですので重心移動が少なく、同時に被写体までの距離や光軸にもほとんど変化がありません。

また雲台底面とクランプ直下にダブルで配置されたパノラマはそれぞれ独立して360度回転させることが可能です。フレーミングをギア駆動で微細に調整できる便利さは、特にブツ撮りの多いフォトグラファーには大きな武器となることでしょう。

2カ所のパノラマ、2カ所のギア駆動ティルトの4カ所を自在に調整できる本物の4ウェイヘッドです。

<パノラミックアダプター>

アルカスイス製の雲台にKIRK製クランプが無加工ボルトオンで装着できるよう当店オリジナルのパノラミックアダプターを製作。ジュラルミンの塊から正確に削り出されたこのアダプターは全面にブラックアルマイト処理をしてから外周部のみポリッシュ仕上げとし、外観上もキラリと光るパーツです。ガイドピン2本が噛み合った状態でクランプとともにボルト固定してありますので非常に強固なクランプベースとなります。クランプの固定方法としてはオーバークオリティといえるかもしれませんが、その作り込みは雲台部やクランプ部に全く引けをとりません。

またこのアダプターには90度ずつ4箇所に目盛りを刻んでありますので、Arca-Swissのダブルパノラミックを100%活用することが可能となりました。

<クランプ部>

アルミ合金の塊から削り出されたクランプはノブを締め込むことにより万力のようにがっちりとプレートを挟み込み、ズレやガタとは無縁です。開閉ノブをわずかに緩めるだけでプレートのスライドが可能となるのは従来通りですが、KIRKが特許を取得した特殊なネジでノブを駆動することにより、機材をセットして180°回転させるだけで固定完了です。そこから逆方向に180°回せばクランプが完全に開き、上から機材を取り外すことが可能です。従来の1回転で機材を着脱できるノブでも十分にクイックと呼べるものでしたが、QTTノブは握り直す必要すらなく、まさにワンアクションで機材交換や縦構図への変更が可能となりました。

ノブ式はロック/アンロックの手ごたえが感覚的にわかりやすく、スライド時にはプレートのセーフティスクリューが機能しますので、不注意による脱落事故の確率も低くなります。また構造的に内部のメカニズムは完全にカバーされていますので、埃やゴミが入り込むことも少なく故障の確率も低くなります。

超望遠レンズをセットするには2.6インチという大きさに不安を持たれる方もいらっしゃるかと思いますが、強度や固定力に全く問題はありません。またそこに自信があるからこそ、他サイズのクランプへの変更も承っておりません。

このクイックリリースクランプは基本的にすべてのアルカスタイル・プレートをホールドすることができるよう設計されていますが、製造誤差の大きなメーカーが存在することも事実です。品質が確認できる範囲ではKIRKの他にWimberley(ウインバリー)・Really Right Stuff(リアリーライトスタッフ)製プレートは確実に固定できることを確認しております。