KIRK Enterprise Solutions(KES)により、2023年8月に発売されたNIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRレンズのために専用設計された高剛性リング式三脚座です。
ロックノブを取り外さずにリングの着脱が可能な新タイプのリング式三脚座です。 KIRKからの画像提供が間に合っていないため、商品画像は全てFマウント200-500mm用のNC-200-500のものを使用しています。

撮影結果に直結する操作性

KIRK製三脚座は純正より大きなロックノブで回転時の操作性も向上しています。また底面前後長は約110mm確保され、バランスの調整幅は純正よりもはるかに広くなっています。純正三脚座にレンズプレートを重ねて装着するよりも低重心となるだけでなく、部品点数が少なくなることによる高剛性化・軽量化も同時に達成されます。リング内側のデルリン樹脂部品による円滑な回転は撮影時のストレスを軽減するだけでなく、同時にレンズと接する面の剛性も確保。最適化された三脚座での撮影により間違いなく結果も変わってきます。

底面には三脚ネジ穴が2つ(1/4in×1・3/8in×1)設けられていますので、一般の三脚や一脚にネジ止めで固定することも可能です。またレンズフードの逆付け収納時にも干渉しないよう配慮されています。

本物だけが持つ信頼性

素材となる6061-T6アルミ合金は非常に軽量なうえに強度はジュラルミンに匹敵し、耐食性も良好です。航空機部品やアルミホイールなどの自動車部品、さらには鉄塔やクレーンまで軽量でかつ強度を必要とされる場面に多く用いられるハイグレードな金属です。その塊からCNC加工により高精度で削り出し成型され組み立てられた三脚座は、よりしっかりとレンズを支えます。さらに表面仕上げは塗装ではなく硬質アルマイトの硬い皮膜で覆うことにより傷もつきにくく、着脱を繰り返してもサイズの変化がほとんどありません。またネジ類は錆の心配もないステンレス製となっています。

アルカスタイルのクイックリリースシステムではこの使用素材・切削精度・表面処理の3つが非常に重要な要素となり、どれが欠けても安定性、耐久性、安全性などに必ず問題が出てきます。新品の見た目ではなかなか判断できない部分ですが、間違いなく全ての面で優れているからこそ当店ではKIRK製レンズマウントを自信を持ってオススメしています。純正のアルミ鋳造の三脚座とは素材も製法も違いますし、もちろん底面にプレートを装着する必要はなく直接アルカスタイルのクランプに装着することが可能となりますので安定性は抜群です。

また底面にはMAGPUL社のQD(Quick Disconnect)システムに対応するQDソケットが設けられ、ワンタッチでMAGPUL製スリング等の着脱が可能です。もちろんKIRKの設計に妥協はなく、アルミ合金をただ切削しただけでは金属同士の耐摩耗性に劣るためステンレス製の別パーツを圧入するという徹底ぶりです。もとは自動小銃などを肩から吊り下げ、同時に保持しながら射撃するための本物のスリングシステムですので信頼性は抜群です。QDシステムにつきましてはこちらのページで詳しくご案内しています。

高まる安全性

底面の前後両端にはセーフティスクリュー(Ver.2)を取り付けられるようになっています。
アルカスタイルではクランプを僅かに緩めるだけで簡単に重心バランスや撮影位置の調整ができることも特徴の一つですが、仰角や俯角を大きく取る撮影時には安全性の確保も重要です。セーフティースクリューを取り付けておけばスライドの限界でクランプに当たり、物理的に脱落してしまうことはありません。もちろん必要がなければ取り付けをせず、スライドさせて機材を着脱することも可能です。

さらなる安定性の向上のために

さらには、レンズサポートブラケット(LS-1N2)を装着するとレンズを2点支持することが可能です。商品画像は全てFマウント200-500mm用のNC-200-500のものを使用していますのでLS-2N2を装着したものですが、Zマウント180-600mmにはLS-1N2が適合します。相違点はアーム部分の長さだけですのでご了承ください。
もともと円筒形で細長く、重量のあるレンズを1本のリングだけで支えることに無理があるのは明白です。手持ちでの撮影時にはレンズ先端に左手を添えて撮影される方も多いと思いますが、その役割を三脚座に持たせてしまうというアイデアで、2つの樹脂製ローラーでレンズ先端を支えることによりブレの低減効果が期待されます。

レンズに合わせて専用設計されたフットに、さらに2点支持となる三脚座の圧倒的な安定感を実感していただくと、純正との違いに驚かれることと思います。