KIRK Enterprise Solutions(KES)により、大判・中判カメラやムービー機材などに使えるよう設計された一辺約85.5mmというLLサイズの正方形プレートです。
リニューアルにより1/4-20(細ネジ)・3/8-16(太ネジ)いずれでも固定可能となりました。

KIRKでは機種別専用設計のプレートが基本ですが、汎用的に使える突起のない平らなカメラプレートも用意されています。
素材となる6061-T6アルミ合金は非常に軽量なうえに強度はジュラルミンに匹敵し、耐食性も良好です。さらに表面処理は硬質ブラックアルマイト仕上げで傷もつきにくく、着脱を繰り返してもサイズの変化がほとんどありません。
通常の1/4-20inカメラネジだけでなく3/8-16太ネジでも固定できるようリニューアルされましたが、KIRKではプレート本体の長穴をあえて太ネジに合わせた幅で切削しています。他社のプレートでは細ネジに合わせた幅の穴となっていて太ネジの根元が細く削られているものが多いのですが、これではネジの強度が細ネジと同じになってしまいますので太ネジで固定する意味がありません。接合ネジの強度をキチンと考えるとこの設計になるのが正しいと言えます。「なぜこう作らなければならないか」が分かっているメーカーとそうでないメーカーの違いはこういった部分に表れてきます。
もちろん回転方向への緩み止めはゴムの弾力に頼るしかないのですが、カメラボディに限らずアクセサリー類や雲台のクイックリリース化など、アイデア次第で様々な用途にお使いください。

プレート裏の両端にはステンレス製のセーフティスクリュー Ver.2を取り付けられるようになっています。
アルカスタイルではクランプを僅かに緩めるだけで簡単に左右のバランスや撮影位置の調整ができることも特徴の一つですが、底面だけのカメラプレートでは縦構図での撮影時にはどうしても雲台側で90°傾ける必要がありますので安全性の確保も重要です。プレートにセーフティースクリューを取り付けておけばスライドの限界でクランプに当たり、物理的に脱落してしまうことはありません。もちろん必要がなければ取り付けをせず、スライドさせて機材を着脱することも可能です。