CamdapterはJim Garavuso氏によってカメラ用ハンドストラップ専門で設立された珍しいメーカーです。現在は多少商品バリエーションも増えていますが、某高級カメラメーカーの純正アクセサリーとしてOEM生産していたりすることもあり、メインはやはりハンドストラップのようです。基本はやはり「自分が使いやすいものを作る」というコンセプトで、KIRK社に通じるものがあります。

首や肩から吊り下げるスタイルではなく、右手にカメラボディを固定してしまうようなデザインです。長いストラップを右手に巻きつけて使用されている方も多いようですが、やはり専用にデザインされたものとはフィット感が違います。

機材の重量を手の甲でも支えてくれるため、グリップ部分を握る力が軽減され安定した撮影が可能となります。このハンドストラップはアクセサリーではなく、撮影を補助してくれる機材の一つといえます。手持ち撮影の時間が長いフォトグラファーの方には特におすすめしたいアイテムです。

使用されている皮革はただ「本革」というだけではなく、贅沢にトップグレインレザーを使用。同社の仔牛革タイプの約2倍の厚みがあり、プロ用機やバッテリーグリップのついた重い一眼レフでもベルトが手首に食い込むようなことはありません。やわらかなシュリンク加工もされて肌当たりもやさしく、ハンドストラップには最高の素材です。経年変化で表面がボロボロになってくるような某社の合成皮革製のものとは全く比較になりません。

ヘビービューティ仕様のナイロンベルトはレザーの間を通って完全に1周するスタイルですので、縫合の不具合で機材が落下してしまう心配もありません。またレザーの縫い目に沿って平行に通りますので、よじれることも少なく荷重も分散されます。この縫製の糸もヘビービューティ仕様のナイロン糸を使用しています。最初にレザーの間を通すときはやや入れづらく感じるかもしれません(アメリカ製らしくストローを使ってベルトを通します)が、セットし終わってみるとこの構造にも納得です。一見似たようなハンドストラップは数社から発売されていますがこれ以上の素材、フィット感のものは皆無と言っていいと思います。

もちろんKIRK L-ブラケットやカメラプレートとのフィッティングも最高で、クイックリリースプレートとして使用する以外の大きな特徴の一つです。 店長は個人的に店舗オープン当時からこのハンドストラップを私物として使い続けて丸9年、10年目に入っていますが、全く傷みはありません。適度なエイジングによってより手に馴染み、いい光沢が出ているというレベルです。耐久性の高さも自信をもってお勧めします。