KIRK Enterprise Solutions(KES)により新たに設計された汎用レンズプレートです。純正の三脚座に装着するだけで手軽にアルカスタイルのクイックリリースシステムが使用できるようになります。

撮影結果に直結する安定性

純正三脚座底面にネジ穴が2つ設けられていればボルト2本で強固に固定することが可能で、前後左右にも回転方向へもズレてしまうことはありません。ネジ穴が1つしか設けられていない場合はリップアタッチメント(回転防止の突起)をフットの立ち上がり角度に合わせて90°または120°いずれかの面を使用して、純正フットの前方または後方に密着させて装着することで、ボルト1本での固定にも対応しています。フット底面とのフィット性を高め、三脚座と接する部にコルクやゴムなどの滑り止めの必要はなくなります。わずかでも弾力のある素材を極力排除し、ブレの発生原因となってしまうリスクを低減しています。

アルカスタイルに対応するダブテイルは上下ダブルデザインで、上面にフラッシュブラケット等のアクセサリーをクイックリリースで直接装着することが可能です。またレンズプレートを取り外さずに一般的な雲台にネジ止め固定する必要がある場合のために、三脚装着用のネジ穴(1/4-20in)が3箇所に設けられています。

本物だけが持つ信頼性

KIRK製レンズマウントは6061-T6アルミ合金のインゴットからCNC加工により高精度で削り出し成型されています。Al-Mg-Si系の6000番台はアルミ合金の中でも耐食性が高く、T6熱処理をして強度を高めたこの素材は非常に軽量なうえ強度は2017ジュラルミンに匹敵し、競技用自転車や自動車・船舶・航空機など各種の部品から鉄塔やクレーンまで、腐食に強く軽量でかつ強度を必要とされる部分で用いられるハイグレードな金属です。さらに表面仕上げは塗装ではなく硬質アルマイトの硬い皮膜で覆うことにより傷もつきにくく、着脱を繰り返してもサイズの変化がほとんどありません。またネジ類は錆の心配もないステンレス製となっています。

アルカスタイルプレートではこの使用素材・切削精度・表面処理の3つが非常に重要な要素となり、どれが欠けても安定性、耐久性、安全性などに必ず問題が出てきます。なかには「航空機用アルミ使用」などと非常に曖昧な表示のメーカーもありますが、当然のことながら航空機でも強度の必要のない部分には普通のアルミも使用されていますので、キチンと素材名が明示されていなければ全く意味がありません。新品の見た目ではなかなか判断できない部分ですが、全ての面で優れているからこそ当店ではKIRK製レンズマウントを自信を持ってオススメしています。

また品番末尾にNがつけられたモデルからはプレート裏面にMAGPUL社のQD(Quick Disconnect)システムに対応するQDソケットが設けられ、ワンタッチでMAGPUL製スリング等の着脱が可能です。もちろんKIRKの設計に妥協はなく、アルミ合金をただ切削しただけでは金属同士の耐摩耗性に劣るためステンレス製の別パーツを圧入するという徹底ぶりです。もとは自動小銃などを肩から吊り下げ、同時に保持しながら射撃するための本物のスリングシステムですので信頼性は抜群です。QDシステムにつきましてはこちらのページで詳しくご案内しています。

高まる安全性

底面の前後両端にはセーフティスクリュー Ver.2を取り付けられるようになっています。
アルカスタイルではクランプを僅かに緩めるだけで簡単に重心バランスや撮影位置の調整ができることも特徴の一つですが、仰角や俯角を大きく取る撮影時には安全性の確保も重要です。セーフティースクリューを取り付けておけばスライドの限界でクランプに当たり、物理的に脱落してしまうことはありません。
もちろん必要がなければ取り付けをせず、スライドさせて機材を着脱することも可能です。取り外したネジはプレート底面に取り付けられるようスペースが確保されており、リップアタッチメントの固定にも共用可能です。